相続物件でお悩みの方へ

実家を相続した方/これから相続する方へ(1) ─ 注意点

「相続した実家をどうしてよいのか分からない」「空き家のままで物置になっている」
ご実家を相続したばかりで、このような状態になっている方は多いと思います。この記事では、物件相続のときに気を付けるべき点や、「住む/売る/貸す/空き家」などの利用方法ごとの注意点について解説します。

1. 物件の価値を知り、利用方法ごとの準備を!

まずは利用方法を考えて、それぞれの注意点を確認

元々実家に住んでらっしゃる方はそのまま同じ家に住み続けるケースが大半かと思いますが、実家が遠方にある方/別に自宅があり実家には住む予定がない方は、賃貸活用や売却を考えるかもしれません。実家を相続したときに、概ね考えられる利用方法は以下の4つでしょう。どの利用方法を選択するにせよ、それぞれには不動産に関する注意点がありますので、1つずつ説明させていただきます。

  • 自分で住む
  • 人に貸す
  • 売却する
  • 空き家のまま維持する

市場価格も把握しておきましょう。

利用方法ごとの注意点を解説する前に、まずは物件の価値を把握しておくことをお勧めします。
ご自身で住む場合は固定資産税の支払いのときに「土地と建物の評価額」を知ることができます。この評価額は、公示価格等に基づく市場価格よりも3割減で定められていると言われていますので、次のような計算になります。

評価額 ÷ 0.7 = 市場価格(公示価格等に基づく)

不動産会社に査定を依頼すると後々面倒そうということなら、ご自身で相場を調べられる公共サイトもあります。関連記事にまとめましたので、詳細は下記リンクからご確認ください。

【関連記事:所有物件の相場価値を知る

2. 所有者自身が住むときの注意 ─ 建物の老朽化

親世代から住んでいる家は、築年数が30年・40年以上経っているものも少なくないので、建物はだいぶ傷んでいると思います。昭和56年5月31日以前に建てられた家の多くは、旧耐震基準の建物となるので耐震性に不安が残ります。

たとえ新耐震基準以降の建物であっても、築40年以上のものもあるので、経年劣化の心配は大いに残ります。キッチンやお風呂、トイレなどの住宅設備も築年数が経てば、修繕や買い替えの時期をむかえるので、メンテナンスに費用がかかります。

相続した実家に住む場合には、上記のような経年劣化によるメンテナンス費用やリフォーム費用などの出費をあらかじめ想定する必要があります。

3. 売却するときの注意 ─ 3,000万円特別控除

相続した不動産を売るときに注意すべきことを解説します。
親や自分たちが暮らしてきた実家を売るということに後ろめたさを感じるかもしれません。でも、今後も使う予定がない不動産に対して、固定資産税などの維持費をずっと支払い続けたくないです。しかも、節税対策(特別控除)を使うには期限があるので、損したくないと思うなら躊躇している猶予はありません。

空き家に係る譲渡所得の特別控除の特例

「3,000万円特別控除」という言葉を聞いたことはあるでしょうか。正式には「空き家に係る譲渡所得の特別控除の特例」と呼ばれるものです。
もし亡くなられた方が一人暮らしだった場合、相続時には空き家になります。その空き家を売るときに、譲渡所得から最大3,000万円を控除できて、場合によっては売却益を非課税にすることも可能です。期限などの細かい適用要件を関連記事にまとめていますので、下のリンクからご確認ください。

【関連記事:空き家の譲渡所得の3,000万円特別控除

ただし、この特例を使うときは「取得費加算の特例」は併用できないので、どちらを使うかよく検討する必要があります。


取得費加算の特例とは

取得費加算の特例とは、相続した空き家などを相続税の申告期限の翌日以後3年以内に売却した場合に限り、相続財産に課税された「相続税額」を取得費に加算して、譲渡所得を計算できる特例です。下記の計算式のとおり、譲渡所得金額を押さえられるので、それにかかる税金が軽減できます。

収入金額 -{(取得費 + 追加する相続税額)+ 譲渡費用 }- 特別控除 = 譲渡所得金額

相続税額が3,000万円を超える場合は、「取得費加算の特例」を選択したほうが有利になりますが、多くの場合は「空き家に係る譲渡所得の特別控除の特例」の適用を受けたほうが有利になるケースが多いです。細かい計算となりますので、税理士や不動産会社に相談して、ご自身にとって有利になる特例を選択するようにしましょう。
もちろん、五條建設にもご相談いただけますので、お気軽にお問い合わせください。

4. 賃貸活用の注意 ─ 初期費用の負担

賃貸活用の場合、入居者の需要にあう部屋を作らないと入居者を見つけるのは難しいので、まずは全体的にリフォームが必要です。リフォーム内容によって20~30万円程度で収まる場合もありますが、築年数が経っている物件ですと、リフォーム費用が50万円以上かかるケースも少なくありません。

このようなときにぜひ活用したいのが、国や各自治体でおこなっているリフォームに対する補助金や助成金です。リフォーム費用が高額になったとしても、補助金・助成金を活用すれば手出しが抑えられるので費用対効果が高いといえるでしょう。

一例として、横浜市で取り組んでいる補助金などの支援制度を関連記事にまとめましたので、下記リンクからご確認ください。

【 関連記事:空き家に使える補助金・支援制度(横浜市)

5. 空き家のまま維持するときの注意 ─ 管理責任

活用されることもなく、売却するわけでもなく、長いこと空き家の状態がつづいている家。このような状態になってしまった事情はさまざまです。

「遠方なので住めない」でも「思い入れのある実家だから手放したくない」
「遺品を処分できなくて物置になっている」
「複数人で不動産を共有していて処分に同意を得られない」という複雑なケースもあります。

事情はどうあれ、家を空き家の状態で維持するのであれば、定期的に管理する必要があります。もし、定期的な管理をしなければ、第三者によってゴミを不法投棄されたり、雑草や樹木が生い茂って害虫が繁殖したりと、近隣住民に迷惑をかける可能性があります。
他にも、自治体から特定空き家に指定されてしまうと、固定資産税の軽減措置がなくなる・空き家を強制的に取り壊されて費用を負担することになるなど、デメリットがあるので注意が必要です。
空き家を放置せずに定期的に管理していれば、近隣住民に迷惑をかけたり「特定空き家」に指定されたりすることもないので、その管理は必須です。もしも管理を怠り、放置するとどんなことが起きるのか、関連記事にまとめてますので、下記リンクからご参考ください。

【関連記事:空き家を放置すると確実に損する3つの理由

忙しかったり、遠方に住んでいるため、空き家を管理できないときは、管理業者を検討してみてください。本記事の続き「実家を相続した方へ(2)」でその辺りも解説しますので、是非そちらもご覧いただければと思います。

6. まとめ

今回は、相続した実家の価値を知る方法や利用方法ごとの注意点についてそれぞれ解説してきました。相続放棄をせずに実家を相続した場合、トラブルのないよう全員が納得する利用方法の選択が重要です。遺産相続が原因により家族間でトラブルになる事例は珍しくありません。お互いの伝えたいことをしっかりと伝えて、大切な実家をどう活かすか納得いくまで話し合うようにしましょう。

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